元旦は「鯛の塩焼き」、二日の朝は「鯛のお雑煮」

わが家では、元旦は尾頭付きの鯛の塩焼きで祝い、二日の朝は鯛のお雑煮を楽しむのが毎年恒例になっています。それはもともと妻の実家の習慣で、私は結婚して初めて「鯛のお雑煮」を食べました。塩焼きは私の実家でも、必ずお正月には用意したものです。家族で少しずつ箸をつけて、たいてい元日だけで食べつくして、それでおしまいでした。

けれど、妻の実家では、元旦に半分ぐらい食べ、残りの半分は翌日、お雑煮の具にしていたそうです。話を聞いただけでおいしそうですが、実際に食べてみると、鯛のお雑煮はほんとうに美味。塩焼きも好きですが、お雑煮のほうがさらにおいしいと、私は思っています。アラや骨も出汁を取るのに使います。なので、淡白な白身魚を使っているとは思えないほど、濃厚な味になります。

濃厚でありながら上品で、後味がすばらしいところが、鯛ならではということになるでしょう。子どもが生まれて、家計を節約する必要が生じ、「鯛のお雑煮」はお正月の食卓から消えました。それが、子どもたちが独立し、夫婦2人の生活に戻ってから、復活したのです。家で鯛の塩焼きを作るのは大変ですから、いつも焼いたものを買ってきます。2

人家族ですから、鯛はそれほど大きなものである必要はありません。それに、むしろ目的は「お雑煮」のほうなのですから、廉価品でもじゅうぶんおいしく味わえるのです。澄まし汁仕立てで、鯛以外の具は、小松菜、かまぼこ、大根、そしてミツバを散らします。